
准看護師になるには何年かかるの?今から取る意味はある?
結論からいうと、准看護師は最短2年で取得を目指せる、今も実用性の高い資格です。ただし、時間と資金に余裕があるなら、最初から看護師を目指すほうが将来の選択肢は広がります。
一方で、働きながら学びたい方や、学費・入試の負担を抑えて医療職を目指したい方にとって、准看護師は現実的な入口です。この記事では、実際に准看護師からキャリアを始めたわたしが、取得方法・学費・メリット・デメリットを本音で解説します。
- 准看護師は養成所などで2年間学び、都道府県の試験に合格すると取得できる
- 短期間で資格を得やすく、学費を支える制度や就職先もある
- 給与やキャリアの幅は看護師より限られる
- 准看護師から看護師・保健師へのステップアップも可能
准看護師になるには?最短2年の取得ルート

准看護師になる基本的な流れは、次のとおりです。
- 准看護師養成所や高等学校の衛生看護科などに入学する
- 必要な科目と実習を2年間学ぶ
- 都道府県が実施する准看護師試験を受ける
- 合格後、都道府県知事の免許を受ける
准看護師制度は、戦後の看護職不足を背景に作られました。看護師より短い2年間で資格取得を目指せることが大きな特徴です。
准看護師と看護師の違い
| 准看護師 | 看護師 | |
|---|---|---|
| 免許 | 都道府県知事免許 | 厚生労働大臣免許 |
| 養成期間 | 2年以上 | 3年以上 |
| 業務 | 医師・歯科医師・看護師の指示を受けて行う | 専門的な判断にもとづいて行う |
| 給与 | 看護師より低い傾向 | 准看護師より高い傾向 |
| キャリア | 管理職・派生資格に制限がある | 選択肢が広い |
最も大きな違いは、准看護師が医師・歯科医師・看護師の指示を受けて業務を行う資格である点です。詳しい制度上の違いは、日本看護協会の「准看護師に関するよくあるご質問」でも確認できます。
今から准看護師を取る意味はある?
今から准看護師を取る意味はあります。ただし、誰にとっても最善とは限りません。
3年以上学校に通う時間と学費を用意できる方は、最初から看護師を目指すほうがおすすめです。給与や就職先、将来のキャリアアップまで考えると、看護師のほうが選択肢は多いからです。
一方、次のような方には准看護師が現実的な選択肢になります。
- 働きながら学校に通いたい
- できるだけ早く医療職に就きたい
- 学費や生活費の負担を抑えたい
- 看護学校の入試に不安がある
- 将来は看護師へのステップアップも考えている
わたし自身も、生活費を貯金だけでまかなう余裕がなく、学力にも自信がありませんでした。「働きながら通えて、2年間なら挑戦できそう」と思えたことが、准看護師を選んだ大きな理由です。
准看護師のメリット5つ

実際に准看護師からキャリアを始めて感じたメリットは、次の5つです。
1.最短2年で資格取得を目指せる
看護師は3年以上、准看護師は2年以上の教育が必要です。1年の差ですが、早く働き始められることは、学費と生活費の負担を抑えたい方にとって大きな利点です。
2.学費を工面する方法が複数ある
病院などの奨学金、一般の奨学金、教育訓練給付制度などを利用できる場合があります。学校と制度の対象条件を早めに調べれば、自己負担を減らせる可能性があります。
3.医療・介護分野で働き先を探しやすい
病院や診療所だけでなく、高齢者施設、障害者施設、訪問看護、保育園など、看護職が必要とされる場所はさまざまです。勤務先や地域によって求人状況は異なりますが、資格を持つことで働き方の選択肢を増やせます。
4.看護師・保健師へステップアップできる
准看護師はゴールではなく、キャリアの出発点にもなります。わたしも准看護師から看護師、さらに保健師へ進みました。生活状況に合わせながら、一歩ずつ資格を積み上げる道もあります。
5.「いざとなれば働ける」という安心感がある
FIREを達成した今も、看護職の資格は大きな安心材料です。資産収入だけに依存せず、「必要になればまた働ける」と思えることは、資産形成の守りにもなっています。
フルタイム勤務を今すぐできる自信はありませんが、働き方を選べる資格があるだけでも心の余裕は違います。
准看護師のデメリット5つ
准看護師を目指す前に、良い面だけでなく次のデメリットも知っておきましょう。
1.看護師より給与が低い傾向がある
似た仕事をしていても、看護師より給与が低い場合があります。ただし、准看護師は1年早く卒業して働き始められるため、学費や働き始める時期も含めて判断することが大切です。
2.自分だけの判断で業務を行えない
准看護師は、医師・歯科医師・看護師の指示を受けて業務を行います。わたしはチームで働く現場で大きな不便を感じませんでしたが、制度上の違いは理解しておく必要があります。
3.キャリアアップの選択肢が限られる
管理職や、保健師・助産師などの資格を目指す場合は、看護師免許が必要になります。長期的に収入や専門性を高めたい方は、看護師への進学も視野に入れましょう。
4.勤務先の選択肢に偏りがある
大学病院や大規模病院では看護師の採用が中心で、准看護師の求人は診療所や高齢者施設などに多い傾向があります。「求人があること」と「希望する職場を自由に選べること」は別だと考えておきましょう。
5.准看護師養成の停止が議論されている
日本看護協会は、准看護師養成の停止と看護師養成への一本化を目指しています。ただし、現時点で准看護師制度の廃止時期が決まっているわけではありません。制度の動向は、日本看護協会の准看護師制度に関する情報などで確認しましょう。
准看護学校の学費はいくら?わたしは約120万円

わたしが准看護学校に通ったときは、授業料・教科書代・実習費・白衣代などを含めて、2年間で総額約120万円かかりました。月換算では約5万円です。
学校によって費用は異なるため、授業料だけでなく、入学金・教材費・実習費・通学費まで確認してください。
学費を準備する4つの方法
- 病院などの奨学金・いわゆるお礼奉公制度
卒業後に一定期間働くことを条件に、学費や生活費の支援を受ける仕組みです。返済免除になる場合もありますが、勤務先や期間が拘束されるため、契約内容を必ず確認しましょう。 - 日本学生支援機構などの奨学金
返済が必要な場合は、借入額と卒業後の返済計画を考えて利用します。自治体独自の制度がないかも確認しましょう。 - 家族からの借入
家族から借りる場合も、金額・返済開始時期・毎月の返済額を書面で決めておくと安心です。 - 専門実践教育訓練給付金
対象講座では受講費用の50%(年間上限40万円)が支給され、資格取得・就職などの条件を満たすと70%、さらに賃金上昇の条件も満たすと最大80%(年間上限64万円)になる場合があります。
対象講座や雇用保険の加入期間などに条件があり、受講前の手続きも必要です。必ず学校とハローワークで確認してください。最新条件は、厚生労働省の専門実践教育訓練給付金Q&Aで確認できます。
准看護師から看護師・保健師になる方法

准看護師から看護師を目指す主なルートには、次のようなものがあります。
- 看護師2年課程(全日制)で2年間学ぶ
- 看護師2年課程(定時制)で働きながら3年間学ぶ
- 准看護師として通算7年以上の実務経験を積み、通信制課程で学ぶ
わたしは准看護師から少しずつステップアップし、最終的に保健師資格まで取得しました。遠回りに見えるかもしれませんが、当時の自分にとっては無理なく進める最善の道でした。
保健師まで進んだ体験は、保健師へのキャリアチェンジ体験談で詳しく紹介しています。
准看護師に向いている人・看護師から目指したほうがよい人
| 准看護師が向いている人 | 最初から看護師がおすすめの人 |
|---|---|
| 働きながら学びたい | 3年以上学ぶ時間と資金がある |
| できるだけ早く資格を取りたい | 大学病院なども就職先にしたい |
| まず医療職への一歩を踏み出したい | 管理職や専門資格を目指したい |
| 段階的なステップアップが合っている | 生涯賃金やキャリアの幅を優先したい |
准看護師と看護師のどちらが正解かは、現在の年齢だけでは決まりません。お金、通学時間、家族の状況、将来の働き方を合わせて考えることが大切です。
社会人から看護師を目指す選択肢は、社会人・主婦・フリーターから看護師になる方法でも紹介しています。
准看護師に関するよくある質問
准看護師は廃止されますか?
准看護師養成の停止や看護師養成への一本化は議論されていますが、現時点で制度の廃止時期は決まっていません。入学予定の学校の募集状況と、最新の制度情報を確認しましょう。
働きながら准看護師を目指せますか?
働きながら通える学校もあります。ただし、授業や実習の時間は学校によって異なります。勤務先の理解が得られるか、実習期間に仕事を調整できるかまで確認してください。
准看護師になってから後悔しませんか?
給与やキャリアの制限を知らずに選ぶと、後悔する可能性があります。わたしはデメリットを理解したうえで選び、その後に看護師・保健師へ進んだため、准看護師から始めたことを後悔していません。
准看護師だと恥ずかしい?見下される?
これは人によりますね。劣等感を感じている人もいるし気にしていない人もいます。また正直見下した態度・発言を取る人はいます。でもこれはどの職種でもある話だと思います。内部以外の人からは正看護師・准看護師の違いは分からないので差別されることはほぼ無いでしょう(たまに聞いてくる患者さんもいるようですが^^;)
まとめ|准看護師は今も現実的なキャリアの入口
- 准看護師は養成所などで2年間学び、都道府県の試験合格を目指す
- 短期間で取得しやすく、学費を支える制度や働き先もある
- 看護師より給与・勤務先・キャリアの選択肢は限られる
- 時間と資金に余裕があるなら、最初から看護師を目指す方法も検討する
- 准看護師から看護師・保健師へ進む道もある
准看護師は、最短ルートではないかもしれません。それでも、当時のわたしにとっては無理なく看護職へ進むための大切な一歩でした。
「看護の仕事がしたい」という気持ちがある方は、准看護師と看護師の両方の学校・費用・通い方を比べ、自分が続けられる道を選んでください。着実に進めば、次のキャリアへつながっていきます。
資格取得後の働き方や転職については、看護師の賢い転職術と職場選びの実体験も参考にしてください。












