
こんにちは、30代でFIREした看護師大家もなか(@monaka_nurse)です!
「空き家があるけど、住居として貸すのはちょっと…」「もっと収益性の高い使い方はないかな?」そんな風に思ったことはありませんか?
実は、戸建て不動産を「住居以外」で活用する方法はたくさんあります。民泊・事務所・福祉施設・農業利用……使い方によっては、普通の住居賃貸よりずっと高い収益を得られる可能性があります。
この記事では、わたしが専門とする戸建て不動産に絞って、住居以外の活用方法をロードマップ形式でまとめました。それぞれの特徴・向いている物件・収益性・難易度もあわせて解説するので、「自分の物件に合った活用法」を見つけるための地図として使ってもらえたら嬉しいです。
なお、不動産賃貸業の全体像については看護師×不動産賃貸業ロードマップ|築古戸建て投資を始める全ステップでも解説しています。まだ読んでいない方はあわせてどうぞ。
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戸建てで住居以外の活用を考えるとき、最初に確認すること
いきなり「民泊にしよう!」「グループホームで貸そう!」と動き出すのは危険です。アイデアより先に確認すべきことがあります。「そもそもその活用、法令上できるの?」という視点が最初の一歩です。
①まず法令・都市計画の確認(これが最優先)
戸建てを住居以外で使う場合、以下の法令上のハードルを事前にクリアしているか確認が必要です。
- 用途地域の確認:住居専用地域(第一種・第二種低層住居専用地域など)では、事務所・店舗・福祉施設など住居以外の用途が制限または禁止されているケースがある。まず物件の用途地域を自治体の都市計画情報で確認しよう
- 建物の用途変更:住居から別用途に変える場合、建築基準法上の用途変更確認申請が必要なケースがある(延べ面積200㎡超の場合は確認申請が必要)
- 消防・防火設備:用途によって必要な消防設備が変わる(スプリンクラー・誘導灯・自動火災報知設備など)。特に福祉施設系は厳しめ
- 許認可・届出:民泊は住宅宿泊事業法に基づく届出、福祉施設は都道府県の指定、農業利用は農地法の確認など、業種ごとに必要な手続きがある
「やりたい活用法が決まったらまず行政窓口に相談」が鉄則です。建築士・行政書士・各業種のコンサルタントへの相談を早めに行いましょう。後から「法令違反だった」では取り返しがつきません。
②次に物件・立地の特性を確認
- 立地・エリア特性:観光地・駅近なら民泊向き、住宅街なら福祉系施設向き
- 建物の広さ・状態:活用法によって必要な面積・設備基準が異なる
③オーナーとして関与度を決める
- オーナーの関与度:完全に業者に任せてほぼ不労所得にするか、自分がある程度関わるか。福祉系施設への賃貸は事業者に任せやすく、民泊・レンタルスペースは自分で管理する部分が多い
この順番で整理した上で、以下の活用法を見ていきましょう。

①民泊(Airbnbなど)
向いている物件:観光地・駅近・都市部の戸建て
収益性:★★★★☆(繁忙期は通常賃貸の2〜5倍になることも)
難易度:★★★☆☆
民泊は、AirbnbやVacation STAYなどのプラットフォームを通じて、旅行者などに短期間で部屋を貸すビジネスです。観光地や都市部の戸建てであれば需要が高く、通常の賃貸よりも高単価で収益を得られる可能性があります。
ただし、住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく届出が必要で、年間180日の営業日制限があります。また、管理・清掃の手間がかかるため、民泊管理代行業者に委託するケースが多いです。
主な注意点:
- 住宅宿泊事業法に基づく届出が必須(都道府県知事への届出)
- 自治体によっては独自の上乗せ規制あり(曜日制限・条例禁止地域など)
- 管理・清掃のオペレーションをどう組むかが収益を左右する
- 近隣住民とのトラブルリスクに注意(騒音・ゴミ問題など)
インバウンド需要が高い地域であれば、かなりの収益が期待できます。まずはお住まいの市区町村の民泊担当窓口に問い合わせてみてください。

②事務所・テレワークスペースとして貸す
向いている物件:駅から徒歩圏内の戸建て
収益性:★★★☆☆
難易度:★★☆☆☆
戸建てを事務所として法人や個人事業主に貸す方法です。テレワーク需要の高まりを受け、「自宅兼事務所」「サテライトオフィス」として使いたい需要が増えています。
住居用途と比べて家賃が高めに設定できるケースが多く、法人相手だと家賃支払いが安定しやすいメリットもあります。建物の用途変更(住居→事務所)が必要になる場合があるので、事前に建築士や行政に確認しましょう。
主な注意点:
- 建物の用途変更が必要なケースあり(建築確認申請が必要な場合も)
- 消防・防火設備が住居より厳しくなるケースあり
- 住居専用地域(第一種・第二種低層住居専用地域など)では事務所用途が制限される場合あり
③撮影スタジオ・レンタルスペースとして貸す
向いている物件:住宅街〜都市部の戸建て(庭付き・築古・個性的な外観もOK)
収益性:★★★☆☆
難易度:★★☆☆☆
戸建ての「家らしさ」や「生活感のある空間」を活かせるのが撮影スタジオ・レンタルスペース利用です。「スペースマーケット」「インスタベース」などのプラットフォームを使えば比較的手軽に始められます。
ドラマ・映画・MV・写真撮影の舞台として戸建てへの需要は意外と根強く、特に築古・昭和レトロ・個性的な内装の物件は高単価で貸せるケースもあります。リフォームコストを抑えながら活用できる点も戸建てオーナーには嬉しいポイントです。
主な注意点:
- 予約管理・鍵の受け渡し・清掃のオペレーションが必要
- 近隣への騒音・迷惑にならない時間帯制限を設けることが重要
- 利用者の破損リスクに備えた保険加入を検討する
④放課後児童クラブ(学童保育)として貸す
向いている物件:小学校区内の戸建て、広めのリビング・庭がある物件
収益性:★★★☆☆(長期安定型)
難易度:★★★☆☆
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育)を運営する事業者に物件を貸す方法です。共働き家庭の増加に伴い、学童の需要は全国的に高まっており、運営事業者が物件を探しているケースがよくあります。
行政から補助金が出る事業のため、テナントの収益基盤が比較的安定していること、長期契約になりやすいことが大家目線でのメリットです。厚生労働省の「放課後児童クラブ運営指針」に基づく設備基準(面積・安全設備など)への対応が必要になります。
主な注意点:
- 1人あたりおおむね1.65㎡以上の専用区画が必要(運営指針による目安)
- 自治体によって認定基準が異なるため、地元の担当課への確認が必須
- 庭・屋外遊びスペースがあると事業者から好まれる
- 運営事業者が撤退するリスクもゼロではないため、テナント選定が重要
⑤放課後等デイサービスとして貸す
向いている物件:住宅地の戸建て、1階にバリアフリー対応が可能な物件
収益性:★★★☆☆(長期安定型)
難易度:★★★★☆
障害のある子ども(6〜18歳)を放課後・休日に預かる「放課後等デイサービス」の事業者に物件を貸す方法です。近年施設数が急増しており、事業者が物件を探しているケースが多いです。
障害者総合支援法・児童福祉法に基づく指定事業者に貸すため、設備基準(訓練室・静養室・相談室・トイレなど)が定められています。看護師目線では、医療的ケア対応の施設需要が特に高まっており、医療従事者オーナーとの親和性も感じます。
主な注意点:
- 都道府県または政令市の指定が必要な事業者への賃貸となる
- バリアフリー・消防設備など一定の設備基準への対応が必要
- 事業者の経営状況確認・長期契約の取り交わしが重要
⑥精神障害者・障害者向けグループホームとして貸す
向いている物件:住宅街の戸建て(4〜10人規模が多い)
収益性:★★★★☆(安定した長期収益)
難易度:★★★★☆
障害のある方が共同生活を送るグループホームの運営事業者に物件を提供する方法です。国の障害福祉サービスとして運営されるため、公的な報酬が財源となり、テナントの収益が安定しています。
物件オーナーは建物を貸すだけ(管理は事業者が担う)のケースが多く、長期・安定的な家賃収入が見込めます。わたしが特に注目しているのが精神障害者向けのグループホームで、精神保健福祉の知識がある看護師としては、事業者選定の目利きもしやすい分野です。
主な注意点:
- 都道府県または政令市の指定を受けた事業者への賃貸が前提
- 消防法上の用途変更・スプリンクラー設置が必要なケースあり
- 近隣への説明・理解醸成が重要(偏見・反対運動が起きることも)
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは別制度

⑦高齢者向けグループホームとして貸す
向いている物件:バリアフリー対応が可能な戸建て(9人以下の小規模施設向き)
収益性:★★★★☆
難易度:★★★★★
認知症の高齢者が少人数で共同生活を送る「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」の事業者に物件を貸す方法です。介護保険制度の指定事業として運営されるため、収益基盤が安定しています。
戸建ての「家らしい環境」は、施設的な雰囲気を嫌う入居者・家族にとって大きな魅力です。1ユニット9人以下という小規模な施設形態は、戸建てのスケール感とマッチしやすいです。
主な注意点:
- 都道府県への指定申請が必要な事業者への賃貸となる
- 消防法・バリアフリー法などの設備基準への対応が必要
- 初期の改修費用が比較的かかるケースが多い
⑧農業(きのこ・野菜栽培など)への活用
向いている物件:農村部・郊外の戸建て(古い倉庫・納屋・暗い蔵がある物件)
収益性:★★★☆☆(品目・規模による)
難易度:★★★★☆
農村部の戸建てや納屋・蔵などの付属建物を、農業生産者・農業法人に貸す方法です。特にきのこ(シイタケ・マイタケ・エリンギなど)の菌床栽培は、暗くて温度・湿度管理ができる空間が必要なため、古い倉庫や蔵との相性が抜群です。
近年ではベンチャー企業による野菜の植物工場や、ハーブ・スプラウト栽培なども増えており、空き家・空き倉庫への需要が生まれています。新規就農者や農業法人とのマッチングサービスも増えているので、農村部の物件オーナーは調べてみる価値があります。
主な注意点:
- 建物付属の農地を貸す場合は農地法の制約に注意(農業委員会への届出など)
- 温度・湿度管理のための設備改修が必要なケースあり
- テナントの農業経営が継続できるかの見極めが重要
活用法の選び方:物件タイプ・立地別まとめ
ここまで紹介した活用法を、戸建ての立地・タイプ別に整理します。
| 物件タイプ・立地 | おすすめの活用法 |
|---|---|
| 観光地・都市部・駅近の戸建て | 民泊、撮影スタジオ・レンタルスペース、事務所 |
| 住宅街の戸建て(小学校区内) | 放課後デイサービス、学童保育、グループホーム |
| 住宅街の広めの戸建て | 精神障害者グループホーム、高齢者グループホーム |
| 農村部・郊外の戸建て・倉庫あり | 農業(きのこ・野菜栽培)、農業法人への賃貸 |
| 築古・昭和レトロな戸建て | 撮影スタジオ、レンタルスペース(個性を活かす) |
活用開始後に気をつけること
法令・都市計画の確認は冒頭でお伝えした通りですが、実際に貸し出してからも以下の点を意識しておきましょう。
- テナント・事業者の選定:賃料の安定性・信頼性・撤退リスクを必ず精査する。特に福祉施設系は事業者の財務状況・運営実績・行政との関係を確認しよう
- 契約内容の整備:用途限定・原状回復・撤退時の条件など、住居賃貸とは異なるリスクがある。必ず専門家(宅建士・弁護士など)に契約書を確認してもらう
- 近隣との関係づくり:グループホーム・学童保育など施設系の場合、近隣住民への事前説明が運営の安定に直結する。偏見や反対運動を防ぐためにも丁寧なコミュニケーションを
- 保険の見直し:住居用の火災保険では、業務用途に変更した時点で補償対象外になることがある。用途変更と同時に保険も見直そう
まとめ:戸建ての住居以外活用は「テナント選定」が9割
戸建て不動産の「住居以外」活用は、アイデア次第で選択肢がかなり広がります。改めてポイントを整理すると、以下のようになります。
- 高収益・短期を狙いたい:民泊、撮影スタジオ
- 長期安定を重視したい:放課後デイサービス・学童保育・グループホーム
- 手間をかけたくない:事務所貸し、福祉系施設への一括賃貸
- 農村部・郊外の物件を活かしたい:農業利用(きのこ栽培など)
ただし、どの活用法でも共通して重要なのが「信頼できるテナント・事業者を選ぶこと」です。収益性の高い活用法ほど、テナントが撤退したときのリスクも大きくなります。契約内容をしっかり確認し、必要であれば専門家に相談しながら進めてください。
この記事で紹介した各活用法については、今後それぞれ詳しく解説した個別記事を書いていく予定です。楽しみにしていてください!
不動産賃貸業の第一歩については看護師×不動産賃貸業ロードマップ、融資の使い方については不動産融資の正しい使い方もあわせてご覧ください。














